風邪とは違う。インフルエンザの患者の見分け方

看護師として、認知度の高い病気の典型的な症状を把握しておくことは大事なことです。
毎年必ずと言ってよいほど流行するインフルエンザも、把握しておくべき疾患の一つです。
一般的には、38度を上回る高熱が出ていて、患者さんが頭痛や全身の倦怠感を強く訴えるような場合には、インフルエンザを疑ってかかったほうが良いでしょう。
インフルエンザが疑われる患者さんに対応する際には、いつから症状があるのかを確認します。
そして、呼吸や意識レベルの評価を行うためにバイタルサインの測定を行うことが基本です。
インフルエンザの特定ために、家族や友人などの身近な人にインフルエンザに罹っている人がいないかを確認してもいいでしょう。
インフルエンザの可能性がある場合に、特に気を付けなければならないのが、高齢者と乳幼児です。
高齢者については、基礎疾患があると肺炎などを併発して重篤な状況に陥るケースも少なくありません。
発熱がどの程度の期間続いているかや、息切れや胸部に痛みが生じていないかどうかを入念にチェックしましょう。
一方、乳幼児の場合には、インフルエンザウイルスの影響によって、まれに急性脳症を発症する場合があります。
そのため、意識レベルに支障が生じていないかどうかを注意して見ておく必要があります。
呼びかけに反応しなかったり、おかしな反応を示すような場合には、至急医師の診断を受けさせるべきです。
院内感染の拡大防止に努めるためにも、まずはインフルエンザがどのような症状を持つのかをしっかり把握しておきましょう。